【亜州ビジネス編集部】鉄鋼大手のアンジョー・リソーシズは21日、同業キンスチール傘下の線材メーカー、パーフェクトチャンネルを買収したと発表した。55％出資の子会社を通じてほぼ全株式を取得。パーフェクトの工場を活用して高品質の線材を生産するほか、所有地での工業不動産開発や太陽光発電なども検討する。
　キンスチールが所有するパーフェクト株を1000万リンギ（約3億1000万円）で買い取ったほか、さらに10万リンギで増資を引き受け、出資比率を99.9％とした。キンスチールは売却前に所有していた全株式51.0％を放出。ほか、以前まで残り49.0％を所有していた建設業の地場マジュ・ホールディングスの出資比率は、増資により0.1％に下がった。
　パーフェクトは2005年設立。ケダ州のグルン工業団地内に176万8000平方メートルの工業用地を所有し、硬引き線やめっき鋼線の工場を構えている。アンジョーがペナン州のプライ地区で操業する工場から58キロメートルの距離で、高速道路によるアクセスが容易という。
　パーフェクトの22年の税引き後損益は2857万リンギの赤字。期末時点で純資産がマイナス1億2204万リンギの債務超過に陥っている。


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