人材コンサルティング大手の米マーサーは、マレーシアの2025年の昇給率が平均5.0％となる調査結果を明らかにした。24年と同水準の伸びで、高い昇給率を示すことで従業員の定着率を高めたい企業が多いとしている。ザ・エッジ・マレーシアなどが10日付で伝えた。

　24年4～6月に681社を対象に調査を実施し、報告書にまとめた。業種別では、エネルギーとシェアードサービスで上昇幅が大きい。また電気計装工学とクラウドコンピューティング関連の技術職の昇給率が高くなっている。

　25年に「報酬に関する戦略を見直す」と回答した企業は70％に上った。一方、従業員数については60％が「現状を維持する」と回答。「増員する」との回答は24％だった。マーサーは、企業が既存の従業員を効率的に活用するため、給与や福利厚生を充実させて定着率を高める傾向が強まっていると分析している。

　一方、近隣国の25年の平均昇給率は、インドネシアが6.1％、フィリピンが5.5％とマレーシアより高くなる見通し。シンガポールは3.8％との調査結果が出ている。


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