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  ニュース     2023/09/13 21:46

マレーシア:製造業の景況感、2年ぶり悲観圏=FMM 無料記事

【亜州ビジネス編集部】マレーシア製造業者連盟(FMM)とマレーシア経済研究所(MIER)は11日、最新の製造業景況感調査の結果を発表した。経営実績を示す事業活動指数は2023年上半期に66となり、前回(22年下半期)の107から41ポイント低下。新型コロナウイルス禍による景気への影響が大きかった21年上半期(66)とほぼ同水準で、楽観・悲観の分水嶺である100を下回って2年ぶりに悲観圏入りした。物価高とそれに伴う金融正常化、欧州や中国の景気後退などを受け輸出と国内販売ともに振るわず、国内製造業は停滞している。
 国内で操業する351社を対象として7月5日~8月18日に調査を行った。事業活動指数の構成項目をみると、全ての項目が前回を下回った。国内販売は71(前回98)、輸出は66(同91)で、ともに過去2年で最低となった。国内販売がそれまでの半年に比べて増えたと答えた企業は18%で、前回の27%から大幅に低下。一方で減ったと答えた企業の割合は30%から47%に上昇した。輸出を手がける企業では、それまでの半年に比べて輸出が増えたと答えた企業が17%で、前回の27%から低下した。一方、減ったと答えた割合は36%から51%に増えた。
 生産高指数は69(前回102)に低下。それまでの半年に比べて生産を増やしたとする企業は21%で、前回に比べ12ポイント低下した。一方で生産コストはやや低下。指数は166となり、過去最高だった22年下半期の182から下げた。
 設備投資指数は104(前回109)に低下。23年下半期に設備投資を増やしたと答えた企業は21%で、前回を2ポイント下回った。
■先行き見通し悪化、悲観圏続く
 向こう半年の事業先行きに関する指数は86で、前回の92から低下。3期連続で100を下回った。
個別にみると、国内販売は81(前回91)、輸出は88(同84)、生産高は86(97)、稼働率は87(94)で前回と同じく悲観圏にとどまった。世界的な物価高騰や、これを受けた金融正常化により、経済活動や貿易が鈍化するとみている。設備投資は100(112)で中間にあり、雇用は101(113)、生産コストは148(166)で楽観圏にとどまるものの前回から下がっている。


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