半導体製造ソリューションを提供するオランダのニューウェイズは22日、首都圏セランゴール州クランに建設した工場を開所したと発表した。東南アジアでは同社初、アジアでは中国に次ぐ生産拠点で、地域の需要拡大への対応に向けて生産体制を強化する。

　半導体の回路パターンを紫外線や電子ビームなどでシリコンウエハーに転写するリソグラフィー装置のモジュールなどを製造する。オランダの半導体装置メーカーであるASMLが同工場の最初の供給先で、既存顧客であるオランダのASMインターナショナル（ASMi）やベシ、VDL、フレンケン、米サーモフィッシャーなどへの供給も予定する。既に生産を開始しており、今後は従業員数を200人以上に増やす。

　投資貿易産業省（MITI）や州政府の投資促進機関であるインベスト・セランゴールが設立を支援した。ニューウェイズは州の投資前支援制度「セランゴール・ソフトランディング」の第1号企業で、設立前から共有オフィス（コワーキングスペース）提供などの支援を受けていた。

　同社は半導体装置に使われる精密モジュール、医療機器や分析装置向けの電子制御ユニット、軍用レーダーや通信システム向けの信号処理ユニットなどを製造。ロイター通信によると、オランダやドイツ、スロバキア、チェコ、米国、中国に生産拠点を持ち、2500人以上を雇用している。


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