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  ニュース     2022/08/08 20:59

マレーシア:農園FGVが酪農拠点、カタール最大手と合弁 無料記事

【亜州ビジネス編集部】アブラヤシ農園大手のFGVホールディングスは6日、ペルリス州に大規模な酪農拠点を開発すると発表した。カタール酪農最大手のバラドナ・カタールと合弁会社を設立し、農場や工場の建設に45億リンギ(約1370億円)を投資する。2025年の商業生産開始を予定。その後10年以内に生乳の年産能力を3億リットルとし、拡大する国内需要を取り込む。

 合弁会社にはFGVの傘下企業とバラドナが40%ずつ、地場企業のタッチ・グループ・ホールディングスが20%を出資する。6日に合意書を交わした。

 タイ国境に近い同州チュピンにFGVが所有する32.6平方キロメートルの農地を利用。農場や飼料工場、乳製品の加工工場などを建設する。操業開始から3年以内に年産1億リットル規模とし、後に3億リットル規模に増強する。マレーシア国内全体の生乳生産能力を2倍以上に引き上げて、国内自給率の向上に貢献する。2000人以上の新規雇用を見込む。

 FGVはもともと開発用地をアブラヤシ、ゴム、マンゴーのプランテーションに利用していた。飲料大手フレイザー&ニーブ・ホールディングス(F&N)に売却することで19年10月に合意したが、当局の認可を得られず20年4月に契約が失効。その後は自社の農業拠点として再開発する意向を示していた。

 バラドナはフィリピンでも酪農拠点を建設する計画で、今年2月に同国の農業省と合意文書を交わしている。総投資額は5億米ドル。生乳の年産能力が1億2000万リットルの施設を開発する。


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