【亜州ビジネス編集部】国営電力テナガ・ナショナル（TNB）は、高速道路運営のPLUSマレーシアが管理する南北高速道路のサービスエリアに電気自動車（EV）用の急速充電設備を設置する。TNBのバハリン・ディン社長兼最高経営責任者（CEO）が明らかにしたもので、向こう3年で9000万リンギ（約26億9000万円）を投じる方針。国営ベルナマ通信が2日付で伝えた。

　EV充電市場が急成長するとみて、急ピッチで整備する構え。同社長兼CEOは今回、PLUSのほかにも、公共事業局（JKR）など複数の道路運営機関と充電所の設置に向けて協議していると明かした。

　TNBは、国内のEV登録台数が2025年までに3万3350台に増えると予想。これを支えるEV充電設備は全体で3300カ所整備され、EV充電市場は8000万リンギに上るとみる。30年にはEV登録台数が52万4410台、充電設備が1万8000基に増え、充電市場は12億5000万リンギに跳ね上がると見込む。

　同社は、30年までには充電所のインフラ価値が総額12億6000万リンギに上ると予想。年間の電力供給量は2.3テラワット時（TWh）に上り、440万トンの二酸化炭素（CO2）排出削減効果が見込めるとしている。


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