【亜州ビジネス編集部】独フォルクスワーゲン（VW）傘下のスポーツカーメーカーであるポルシェがマレーシアでの生産を検討しているもようだ。現地エッジウイークリーの報道としてロイター通信など外電が伝えた。

　コングロマリット（複合企業）大手サイムダービーの自動車部門であるサイムダービー・モーターズ（SDM）の子会社イノコム・コーポレーションと提携し、イノコムの生産拠点がある北部ケダ州での工場建設を検討。投資規模などは分かっていない。情報筋によれば、ポルシェはマレーシアを東南アジアのハブに位置付けており、同国の政府当局から投資恩典が認められたという。

　SDMとポルシェの関わりは1998年に始まった。ポルシェの販売代理店だったニュージーランドのコンチネンタル・カー・サービスをSDMが買収したことがきっかけ。SDMはその後、2010年にマレーシアでポルシェの販売代理権を取得し、12年には豪州のポルシェ販売子会社を買収した。

　イノコムにはSDMが51％、ベルマツオート（BAUTO）が29％、韓国の現代自動車が15％、サイムダービー・ヒョンデが5％を出資。マツダや現代自、独BMW、ミニの車両を組立生産し、うち65％を国内に、残り35％を海外に出荷している。


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