【亜州ビジネス編集部】マレーシア統計局が19日発表した貿易統計によると、2022年9月の輸出額は前年同月比30.1％増の1443億980万リンギ（約4兆5800億円）だった。前年同月を上回るのは25カ月連続で、5月以降は30％を超える増加が続いている。主力の電気・電子製品や石油製品が引き続き大きく伸びて全体をけん引した。資源高で輸入額も大幅増が続いており、9月は33.0％増の1125億9930万リンギに拡大。ただ、輸出の増加額が大きく、貿易収支は317億1050万リンギの黒字となり、過去最高額を更新した。

　輸出全体の4割近くを占める電気・電子製品は39.8％増で、13カ月連続のプラス。シンガポール向けと中国向け、東南アジア向けがいずれも30％前後のプラスだった。石油製品は8割増となり、原油や液化天然ガス（LNG）も伸びが大きかった。一方、鉄鋼やゴム製品は前年割れだった。

　主要国・地域への輸出額は概ね2桁の増加。シンガポール向けが29.1％増えて全体の14.7％を占め、前月に続き国別最大だった。2番目に大きい中国向けは8.0％増と、同国のロックダウン（都市封鎖）の影響で低調に推移している。ただ、同国向けのLNG輸出は8割増と大きく伸びた。対日輸出は74.6％増だった。

　輸入は最大の電気・電子製品が19.3％増えたほか、輸送機器が2.2倍、原油が3.9倍に拡大。国別では最大の中国からが19.5％増、日本からが24.6％増だった。ロシアからの輸入は2.3倍に拡大し、全体の0.8％を占めた。

　1〜9月の累計は、輸出額が前年同期比30.3％増の1兆1586億5130万リンギ、輸入額が36.2％増の9712億5530万リンギ、貿易収支が1873億9600万リンギの黒字だった。


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