【亜州ビジネス編集部】シンガポール企業庁が17日発表した2023年2月の輸出額（石油と再輸出を除くNODX）は、前年同月比15.6％減の130億3558万シンガポールドル（約1兆2900億円）だった。前年同月を下回るのは5カ月連続で、金額は19年6月以来、3年8カ月ぶりの低水準。電子製品（26.5％減）など主要製品の落ち込みが続いており、国・地域別では欧州連合（EU、34.2％減）向けの減少幅が大きかった。
　電子製品は7カ月連続のマイナス。同分野の5割近くを占める集積回路（IC、34.2％減）の減少幅が拡大したほか、プリント基板アセンブリー（PCBA）と消費者電子製品は1年以上にわたって前年割れが続いている。非電子製品（12.1％減）は5カ月連続で前年同月を下回った。船舶構造物（100.0％減）や石油化学品（24.4％減）の落ち込みが響いた。
　主要国・地域への輸出額では、EU向けが前月のプラスからマイナスに転じ、全体を押し下げた。主要品目では医薬品が7割減、石油化学品が5割減だった。ほか、最大の中国向け（11.3％減）は8カ月連続の前年割れ。電子製品の落ち込みが激しい。一方、日本向け（15.2％増）は7カ月連続のプラスとなり、電子製品（38.0％減）が前年を割り込んだものの非電子製品（34.1％増）が拡大した。


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