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  ニュース     2022/10/16 22:59

シンガポール:5回連続で金融引き締め、インフレ抑制で 無料記事

【亜州ビジネス編集部】シンガポール金融管理局(MAS)は14日、金融引き締めを一段と強める方向に変更したと発表した。引き締めは昨年10月から5回連続。足元で高まるインフレの抑制を目指す。

 シンガポールは貿易立国であるため、MASは金利ではなく主要貿易相手国の通貨に対する為替レートの誘導目標を定めることで金融政策を調整。通貨バスケットに対するシンガポールドルの名目実効為替レート(NEER)の誘導目標について、傾斜と中央値、許容変動幅を変えることで景気や物価の安定を図る。MASは今回、目標とするNEERの中央値をシンガボールドル高方向に調整。傾斜と許容変動幅は据え置いた。

 MASは通常、4月と10月に金融政策を調整するが、インフレ上昇に素早く対応するため、足元では3カ月間隔で引き締めを実施。ただそれでも8月の消費者物価指数(CPI)上昇率は前年同月比7.5%と、08年6月以来、14年2カ月ぶりの高水準を記録した。世界的なインフレによる輸入品の価格高騰や人件費上昇など国内外の要因でインフレ圧力が高まっている。

 MASは今回、2022年のインフレ予想を従来の5.0〜6.0%から6.0%前後に上方修正。コアインフレ予想も3.0〜4.0%から4.0%前後に変更している。


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