【亜州ビジネス編集部】鉄鋼大手のライオン・インダストリーズは14日、子会社が所有するジョホール州の工場をシンガポール企業に売却すると発表した。条鋼類や線材などの材料になる半製品「ビレット」を生産する工場で、売却額は1億3588万リンギ（約37億1000万円）。売却益5654万リンギを得て財務を強化する。

　子会社のアムスチールミルズが、全額出資するエデンフレームの全株式を売却する。売却先で鉄筋生産などを手掛けるシンガポール企業、Eスチール・エンタープライズと14日に売買契約を交わした。6月末までに売却手続きを終える見通し。

　工場はパシルグダン地区にあり、敷地面積は28万平方メートル、建屋面積は15万平方メートル。容量100トンの電炉などを備える。現在は稼働していない。

　ライオンは昨年10月、還元鉄の一種であるHBI（ホットブリケットアイアン）の生産会社アンタラスチールミルズを、Eスチールに売却する契約を交わしている。今回のビレット工場は、もともとアンタラが所有していたが、事前にエデンに移管されていた。


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