【亜州ビジネス編集部】マレーシア統計局が10日発表した2022年3月の鉱工業生産指数（IPI）は、前年同月比で5.1％上昇した。前年同月を上回るのは7カ月連続。伸び率は前月の4.0％から加速した。製造業の伸びが拡大し、特に主力の電気・電子製品が大きく伸びた。

　産業別では製造業（6.9％上昇）が8カ月連続、電力（0.8％上昇）が7カ月連続のプラス。また、鉱業（0.3％上昇）が小幅ながら4カ月ぶりのプラスに転じた。

　製造業は全7分野でプラスだった。電気・電子製品（18.6％上昇）は前月から伸びが拡大し、7カ月連続で2桁上昇を維持。非金属鉱物・ベースメタル・金属製品（5.6％上昇）も前月を上回り、うちベースメタル（9.8％上昇）は過去10カ月で最も高い伸びだった。一方、輸送機器（1.7％上昇）は伸びが縮小。うち自動車（0.5％低下）が3カ月ぶりの前年割れとなった。

■製造業売上高14％増

　統計局が同日発表した22年3月の製造業売上高は、前年同月比13.9％増の1446億リンギ（約4兆3000億円）だった。増加は22カ月連続で、前月に続き7分野すべてがプラス。電気・電子製品（25.9％増）の伸びが大きく、これに含まれる電気、電子とも20％を超える増加だった。また、パーム油や穀物の価格が上昇する中で食品・飲料・たばこ（14.4％増）も2桁増を記録した。一方、輸送機器（4.2％増）は伸びが縮小した。

　製造業の従業員数は2.4％増の228万7325人。支払われた労賃は4.4％増の78億4290万リンギ（1人当たり3429リンギ）だった。


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