【亜州ビジネス編集部】東南アジア配車最大手のグラブは13日、マレーシア首都圏で高級スーパーマーケットチェーンを展開するジャヤ・グローサーを買収すると発表した。小売事業への参入により、宅配事業を強化する狙い。ザ・エッジ・マーケッツが14日付で伝えた。

　ジャヤの普通株全てと優先株75％を創業家から取得する。取得額は非公開だが、関係筋は15億〜18億リンギ（約400億〜480億円）に上ると明かした。来年3月までに取得手続きを終える見通しで、2022年度の連結決算にジャヤを組み入れるもよう。

　ジャヤはクアラルンプール周辺に40店舗を展開。グラブは現地のスーパーと提携して宅配事業を手がけてきたが、小売事業に自ら参入することにより宅配事業を強化する。

　業界専門家は、新型コロナウイルス流行に伴う移動制限で配車事業が低迷すると、自宅で食事や自炊する消費者が増え、宅配サービスの利用がピークに達したと指摘。こうした傾向を読み取っての買収は興味深いと話している。


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