【亜州ビジネス編集部】ビジネスジェット機のMRO（整備・修理・分解点検）を専門に手がけるエグゼクジェットMROサービス・マレーシアは、首都圏セランゴール州のスバン空港で新たなMROセンターを着工したと発表した。既に同空港でMRO拠点を持つが、移転して規模を拡大する。来年第4四半期の開所を目指す。

　新たな拠点の面積は1万3470万平方メートルで、現在の5900平方メートルから2倍以上に広げる。これにより一度に10〜15機を格納できるようにし、その分エンジニアも50人から80人に増やす。現在は月30機のMROを手がけているが、移転後は月40〜45機を扱えるようにする。

　エグゼクジェットは航空機メーカーの仏ダッソー・アビアシオンの子会社。ダッソーのほか、カナダのボンバルディア、米ガルフストリームのビジネスジェット機を扱う。アジアの顧客を主な対象にスバン空港でサービスを行うほか、ベトナムなど需要が高い地域には必要に応じてチームを派遣し、現地でサービスを提供する。

　なお政府はマレーシアを域内のMROハブとして育成したい考え。香港やシンガポールの空港は混雑して拡張の余地が少ない一方、スバン空港には土地が十分あるため、空港運営のマレーシア・エアポーツ・ホールディングス（MAHB）は同空港をビジネスジェット機のMROハブとする構想を掲げている。


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