【亜州ビジネス編集部】マレーシア統計局が11日発表した2022年2月の鉱工業生産指数（IPI）は、前年同月比で3.9％上昇した。前年同月を上回るのは6カ月連続。ただ、伸び率は前月の4.3％を下回り、3カ月連続で減速した。製造業の伸び縮小が続いており、電子など多くの業種で前月の伸びを下回った。
　産業別では製造業（5.2％上昇）が7カ月連続、電力（3.9％上昇）が6カ月連続のプラス。一方、鉱業（0.4％低下）は3カ月連続で前年同月を下回った。
　製造業では、7分野のうち6分野がプラスだった。ただ、輸送機器（8.4％上昇）以外の5分野は伸びが縮小。主力の電気・電子製品（12.8％上昇）は、2桁上昇を維持したものの前月（14.4％上昇）から減速した。7分野のうち唯一のマイナスとなったのは石油・化学・ゴム・プラスチック（2.3％低下）で、ゴム・プラスチック（11.0％低下）の落ち込みが指数を押し下げた。
■製造業売上高11％増
　統計局が同日発表した22年2月の製造業売上高は、前年同月比11.2％増の1316億リンギ（約3兆8900億円）だった。増加は21カ月連続で、7分野すべてがプラス。資源価格の上昇を背景に食品・飲料・たばこ（16.4％増）や石油・化学・ゴム・プラスチック（12.6％増）が大きく伸びた。輸送機器（7.7％増）は5カ月連続のプラスだった。
　製造業の従業員数は2.1％増の227万5927人。支払われた労賃は3.9％増の78億520万リンギ（1人当たり3429リンギ）だった。


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