【亜州ビジネス編集部】シンガポール企業庁は11日、2020年の輸出額（石油と再輸出を除くNODX）伸び率の予測を前年比3.0〜5.0％に引き上げたと発表した。5月時点でマイナス4.0〜マイナス1.0％とみていたが、非貨幣用金や医薬品、電子製品などの輸出が好調に推移しているため上方修正した。

　一時下落していた原油価格の回復も追い風。新型コロナウイルス流行の影響で世界経済の先行きは不透明なものの、世界全体の貿易については“最悪のシナリオ”は避けられると見込む。

　20年第2四半期の輸出額（NODX）は前年同期比で6.5％増だった。前四半期に落ち込んでいた電子製品が10.6％増とプラスに転換。また、非貨幣用金が132.7％増、医薬品が41.3％増、特殊機械が28.1％増と好調だった。

　主要国への輸出では米国向けが56.0％増、日本向けが75.8％増と伸びが大きく、全体を押し上げた。一方、中国や香港、マレーシア、タイなどへの輸出は減少した。


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