【亜州ビジネス編集部】鉄鋼大手のライオン・インダストリーズは12日、子会社がラブアンで操業する工場をシンガポール企業に売却すると発表した。還元鉄の一種であるHBI（ホットブリケットアイアン）を生産する工場で、売却額は5億996万リンギ（約139億1000万円）。売却益4億310万リンギを得て財務を強化し、鋼板事業への投資を加速する。

　昨年6月にも同じシンガポール企業と売買契約を交わしたが、契約履行に必要な条件を期日までに満たせず、売却が中止された。当時は売却益を4億3316万リンギと見込んでいた。

　子会社のアムスチールミルズが、全額出資するアンタラスチールミルズの全株式を売却する。売却先で鉄筋生産などを手掛けるシンガポール企業、Eスチール・エンタープライズと11日に新たな売買契約を交わした。売却手続きは来年2月半ばまでに終わる見通し。

　売却資産には、アンタラがジョホール州で操業していた条鋼工場は含まない。同工場は、アムスチール傘下の別会社に移管された。


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