【亜州ビジネス編集部】マレーシア統計局が20日発表した貿易統計によると、2022年8月の輸出額は前年同月比48.2％増の1413億3420万リンギ（約4兆4600億円）だった。前年同月を上回るのは24カ月連続で、5月以降は30％を超える増加が続いている。主力の電気・電子製品や石油製品の伸びが加速し、全体をけん引した。資源高で輸入額も大幅増が続いており、8月は67.6％増の1244億1010万リンギと過去最高額を更新。貿易収支は169億2400万リンギの黒字だった。

　輸出全体の4割近くを占める電気・電子製品は48.5％増となり、12カ月連続のプラス。シンガポール向けと中国向け、東南アジア向けがいずれも5割増だった。石油製品は2.8倍に拡大し、原油や天然ガスも伸びが大きかった。パーム油や鉄鋼、機械・部品なども2桁増を維持している。

　主要国・地域への輸出額は概ね2〜3桁の増加。シンガポール向けが54.5％増えて全体の14.7％を占め、前月に続き国別最大だった。2番目に大きい中国向けは21.3％増。前月まで同国のロックダウン（都市封鎖）の影響で伸び悩んでいたが、2桁増を回復した。日本向けは41.5％増だった。

　輸入は最大の電気・電子製品が38.6％増だったほか、石油製品が3.7倍、輸送機器が1.9倍に拡大。国別では最大の中国からが49.5％増、日本からが37.2％増だった。ロシアからの輸入は4.7倍に拡大し、全体の0.9％を占めた。

　1〜8月の累計は、輸出額が前年同期比30.3％増の1兆144億450万リンギ、輸入額が36.7％増の8588億3180万リンギ、貿易収支が1555億7270万リンギの黒字だった。


内容についてのお問い合わせは＜info@ashuir.com＞まで。