IT（情報技術）大手のダガン・ネクスチェンジ（DNex）は17日、台湾の電子機器受託製造サービス（EMS）世界最大手、鴻海精密工業（ホンハイ・プレシジョン・インダストリー）との合弁半導体12インチウエハー工場を国内に設置すると発表した。月産能力4万枚で、28・40ナノメートル（nm）プロセス製品を製造する。

　ホンハイの完全子会社、ビッグ・イノベーション・ホールディングス（BIH）と覚書（MOU）を結んだ。12インチ工場の合弁運営会社をBIHと設立する。MOUは17日に発効。期間1年で、双方の合意によって延長できる。

　工場の投資額、双方の出資比率、具体的な建設地などは発表していない。18日付台湾・経済日報によると、台湾業界では投資額は少なくとも1000億台湾ドル（約4360億円）に達するとの見方が出ている。鴻海は半導体事業において、既に川上のIC設計から川下のパッケージング・テスティング（封止・検査）までを展開しており、12インチ工場の設置はパズルの最後のピースをはめる意義があると同紙は指摘した。

　鴻海は昨年6月にDNexに5.03％を出資している。DNexは同年3月にファウンドリー（半導体の受託生産企業）のシルテラ・マレーシアを買収したため、鴻海もシルテラが運営する8インチ工場に間接出資する形となった。


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