【亜州ビジネス編集部】食品・飲料メーカー大手のスイス系ネスレ・マレーシアは、植物由来の成分で作る「植物肉」の工場を首都圏セランゴール州に開所した。1億5000万米ドルを投じて建設したもので、国内外に商品を出荷する。同様の工場を設けるのはアジアで2カ所目で、東南アジアでは初めてとなる。
　同州シャーアラムにある生産拠点の敷地内に、建床面積6000平方メートルの新工場を設けた。既に生産を開始しており、ハンバーガーのパテやカツレツ風の商品などを「ハーベスト・グルメ」ブランドで投入する。年産能力は8000トン。原料には大豆や小麦、にんじん、ザクロ、カシスなどを使用し、製品はイスラムの戒律に沿うハラルに認定されている。
　ネスレのアジア・オセアニア・サブサハラアフリカ事業を統括するクリス・ジョンソン副社長は、新工場の建設地にセランゴール州を選んだ理由として、インフラが充実し通商を円滑に行える上、優秀な人材が集まりやすいことを挙げた。


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