商工省競争・消費者保護局は2019年、いわゆるネットワークビジネスを展開する連鎖販売取引（MLM）事業者5社の事業認可を取り消した。これにより国内で現在認可されているMLM事業者は23社となっている。ベトナムニュースが伝えた。

　同局は19年、MLM認可を受けている28社を調査。その結果、5社に違反があるとして認可を取り消し、3社に対して計14億ドン（約660万円）の罰金を科した。

　MLMビジネスの加盟者数は同年6月末で81万7034人。半年で35％減少した。加盟者のうち、実際に商品を販売している人は36％で、ほかは優遇価格で商品を購入して自身で利用するだけだった。

　加盟者数は減っているものの、19年1〜6月のMLM事業者の売上高は5兆8000億ドンで、前年同期から25％増えた。この期間の納税額は8860億ドンで、うち40.4％が付加価値税（VAT）、33.9％が関税、11.2％が個人所得税、2.2％がその他の税だった。

　MLMビジネスはピラミッド型の収益構造を持ち、加盟者は商品を売るだけでなく、新規加盟者を誘引することで売り上げを得られる。一方で詐欺や税法違反、その他さまざまな規定違反の立件も多く、競争・消費者保護局は監視を強めている。


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