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  ニュース     2019/02/07 21:03

ベトナム:ピックアップトラック販売不調、昨年は24%減 無料記事

 ピックアップトラックの販売が落ち込んでいる。ベトナム自動車工業会(VAMA)によれば、2018年の販売台数は約1万8491台で、前年から24.1%減少。部門別では、多目的車(MPV)に抜かれ、4位に順位を落とした。関係者からは、デザイン性が低く、都市部での運転が困難で、商用目的以外ではベトナムに適しにくいといった声が上がっている。ベトナムネットが4日付で伝えた。
 シェア首位を走るフォード「レンジャー」の販売台数が前年比41.9%減の8675台と大きく落ち込んだことで、部門全体が大きく減速した。また三菱「トライトン」は8.3%減の2017台、マツダ「BT-50」は15.3%減の1990台、いすゞ「D-MAX」は33.1%減の410台とそれぞれ落ち込んだ。一方、トヨタ「ハイラックス」は27.7%増の1483台、シボレー「コロラド」は27.1%増の3916台と販売が伸びた。
 販売台数を部門別にみると、首位のセダンが前年比35.6%増の9万8891台、2位のスポーツ多目的車(SUV)が14.4%増の3万5558台、3位のMPVが32.7%増の2万305台。上位ではピックアップトラックのみ落ち込んでいる。
 ある自動車メーカーの関係者は、ピックアップトラックは荷台が広く、長距離の移動に適しているなど優れた部分が多いが、デザイン性が低く、さらにベトナムの都市部では運転がとりわけ困難なことが販売低迷の要因であると分析。ハノイで自動車のショールームを営むチャン・タインミン氏も同様の意見で、ピックアップトラックのブームは数年あったものの、やはりベトナムの道路には適しにくいとしている。
 税制変更が今後、ピックアップトラックの販売に重くのしかかる可能性も指摘されている。ピックアップトラックに対する車両登録税は今後、62省市で現行の2%から6%に、ハノイでは7.5%に引き上げられる予定となっている。


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