ベトナム統計総局が29日発表した2019年1〜7月の貿易統計（7月は推計値）によると、輸出額は前年同期比7.5％増の1451億3300万米ドル、輸入額は8.3％増の1433億4400万米ドルとなり、17億8900万米ドルの貿易黒字だった。輸出最大品目である電話製品は1桁増にとどまったが、電子製品やアパレル輸出が2桁増えている。国別の輸出入では、中国からの輸入と米国への輸出が大きく伸びた。

　品目別でみると、輸出トップは電話・電話部品で3.1％増の272億9500万米ドルだった。電話輸出は韓国サムスン電子の製品が中心。同社は世界生産の半分をベトナムに集約している。輸出2位は電気・電子製品で14.9％増の186億2100万米ドル、3位は繊維・縫製品で10.5％増の183億4200万米ドルだった。輸出先をみると、米国が25.4％増の325億米ドルでトップ。これに欧州連合（EU）が0.4％増の243億米ドル、中国が0.1％増の200億米ドルで続いた。

　輸入トップは電子製品・部品で、19.0％増の282億400万米ドル。2位の機械は12.7％増の208億4600万米ドル、3位の繊維は4.6％増の77億6500万米ドルだった。輸入元をみると、中国が16.9％増の420億米ドルでトップ。これに韓国が0.8％減の266億米ドル、東南アジア諸国連合（ASEAN）が5.2％増の188億米ドル、日本が0.4％減の105億米ドルで続いた。

　7月の輸出（推計値）は9.3％増の226億米ドル、輸入（同）は5.0％増の224億米ドルで、収支は2億米ドルの黒字だった。

　政府は19年の輸出目標を前年比8〜10％増に設定。貿易収支が赤字となる場合には輸出額の2％以内に抑えたいとしている。18年は携帯電話やアパレルの輸出が2桁増となり、72億米ドルの貿易黒字（速報値ベース）を記録した。


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