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  ニュース     2019/04/25 22:59

アセアン:東南ア3カ国のGDP成長率を下方修正=世銀 無料記事

 世界銀行は24日、東アジア・大洋州地域の新興国経済に関するリポートを発表し、東南アジア8カ国の2019年の国内総生産(GDP)成長率について、タイなど3カ国の予想を前年10月発表から下方修正した。米中貿易摩擦による世界貿易の先行き不透明感が和らいだものの、中国経済の成長鈍化もあって輸出の伸びが鈍化するとの見方。ただ多くの国では消費が堅調で、これが輸出減の影響を和らげるとしている。
 タイの19年のGDP成長率予想は3.9%から3.8%に下方修正。18年の4.1%から減速するとみている。輸出伸び率が18年の5.9%から19年は5.7%に減速すると予想しているほか、外国人来訪者の減少も成長鈍化につながるとみている。
 フィリピンは6.7%から6.4%に下方修正。18年実績の6.2%からは加速するとみているが、19年度予算が3カ月遅れで19年4月に成立したことによるインフラ整備などの遅れを加味した。世銀はまた、ラオスの成長率予想を6.9%から6.6%に下方修正した。
 ベトナムのGDP成長率予想は6.6%に据え置き。ただ国内消費と輸出の伸び鈍化が重しとなり、18年の7.1%から鈍化するとみている。マレーシアは4.7%に据え置き。労働市場が安定し国内消費が力強いものの、財政再建に向けて政府支出が減少することや、輸出業界の伸び鈍化が重しとなり、18年と同水準の成長率になると予想している。
 インドネシアは5.2%に据え置き。インフレが抑制されている中で国内消費が堅調になるとみている。民間投資は4月半ばの大統領選前に低調で、19年通期では18年に比べて減少するものの、それでも高い水準になるとみている。
 一方、ミャンマーは6.5%に据え置き。カンボジアは6.8%から7.0%に上方修正した。


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