鉄鋼大手のホアファット・グループ（HPG）は、2020年第2四半期の純利益が前年同期比32％増の2兆7000億ドン（約124億円）となり、四半期として過去最高を記録した。チャン・ディン・ロン会長が株主総会で明らかにしたもので、新型コロナウイルス対策でソーシャルディスタンス（社会的距離）を維持しつつ事業活動を続ける中、とりわけ輸出が好調だったとしている。ベトナムニュースが26日付で伝えた。
　ロン会長は、国内の建築鋼材市場が5％縮小したのに対し、ホアファットの販売は10％伸びたと説明。市場シェアは北部で30〜35％で、南部では前年同期から2倍になった。またビレット輸出が大幅に伸び、増益に貢献したとしている。
　ホアファットは、中部クアンガイ省ズンクアットで生産拠点「ホアファット・ズンクアット・コンプレックス」の拡張を進めており、20年9月にはここで熱延鋼板の生産を開始する予定。これにより同社の熱延鋼板の生産能力は300万トンとなる。ロン会長は、「国内の熱延鋼板需要は1100万トンで供給量よりはるかに大きく、販売が困難になることはない」と述べている。
　同社の20年上半期の純利益は5兆ドンで、前年同期から29.5％増加している。


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