ニュース 2020/07/05 20:59
タイ:日系企業の景況感、コロナで35年ぶり低水準
経済・統計 日系企業 タイ
盤谷日本人商工会議所(JCC)が発表した「日系企業景気動向調査」によると、2020年上半期の業況感指数(DI)はマイナス69となり、1985年上半期のマイナス76、同年下半期のマイナス91に次いで過去3番目に大きい落ち込みだった。新型コロナウイルスの流行で売上高の減少や商談機会の損失などの影響を受け、全業種で指数が落ち込んだ。
調査はJCC会員企業を対象として半年ごとに実施。景況や財務状況などについて質問するもので、1971年から続いている。今回は20年5月18日〜6月10日に631社から回答を得た(回答率は36%)。DIは前期に比べ業況が「上向いた・上向く」と回答した企業の割合から「悪化した・悪化する」と回答した企業の割合を差し引いた値。85年はプラザ合意後の為替変動の影響があった。
DIは19年下半期にマイナス24だったものが、20年上半期の見通しはマイナス69に悪化。同下半期の見通しはマイナス44と下げ幅が縮小するものの、依然として業況悪化を予測する企業が多い。
20年上半期は業種別で、製造業8業種と非製造業6業種の全てが2桁のマイナス。下げ幅は自動車を含む輸送用機械(マイナス98)が最も大きく、小売り(マイナス28)が最小だった。
製造業の設備投資に関する質問では、20年度に「投資減」となる見通しの企業が53%に達し、「投資増」を見込む企業は21%、「横ばい」は16%にとどまった。
新型コロナの影響は、「売上高にマイナス20〜マイナス50%の影響がある」との回答が48%に上り、特に製造業では59%と割合が高かった。具体的な影響(複数回答)は、「タイでの消費減速・売上高減少」が77%、「出張の取りやめ・商談機会の喪失」が68%、「入国制限による事業実施への障害」が65%と高かった。
一方、今後の事業活動に対する見通しは、「継続・拡大」が60%を占め、「縮小」は7%にとどまった。残り34%は「現時点で不明」と回答した。今後必要となる対策(複数回答)は、「コスト削減(労務費を除く)」「販路開拓」「労務費の削減」の順に多かった。
内容についてのお問い合わせは<info@ashuir.com>まで。
調査はJCC会員企業を対象として半年ごとに実施。景況や財務状況などについて質問するもので、1971年から続いている。今回は20年5月18日〜6月10日に631社から回答を得た(回答率は36%)。DIは前期に比べ業況が「上向いた・上向く」と回答した企業の割合から「悪化した・悪化する」と回答した企業の割合を差し引いた値。85年はプラザ合意後の為替変動の影響があった。
DIは19年下半期にマイナス24だったものが、20年上半期の見通しはマイナス69に悪化。同下半期の見通しはマイナス44と下げ幅が縮小するものの、依然として業況悪化を予測する企業が多い。
20年上半期は業種別で、製造業8業種と非製造業6業種の全てが2桁のマイナス。下げ幅は自動車を含む輸送用機械(マイナス98)が最も大きく、小売り(マイナス28)が最小だった。
製造業の設備投資に関する質問では、20年度に「投資減」となる見通しの企業が53%に達し、「投資増」を見込む企業は21%、「横ばい」は16%にとどまった。
新型コロナの影響は、「売上高にマイナス20〜マイナス50%の影響がある」との回答が48%に上り、特に製造業では59%と割合が高かった。具体的な影響(複数回答)は、「タイでの消費減速・売上高減少」が77%、「出張の取りやめ・商談機会の喪失」が68%、「入国制限による事業実施への障害」が65%と高かった。
一方、今後の事業活動に対する見通しは、「継続・拡大」が60%を占め、「縮小」は7%にとどまった。残り34%は「現時点で不明」と回答した。今後必要となる対策(複数回答)は、「コスト削減(労務費を除く)」「販路開拓」「労務費の削減」の順に多かった。
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