タイ中央銀行の発表によると、2020年6月のビジネス・センチメント指数（50以上が好感）は38.5となり、前月の34.4から上昇した。好感圏外は13カ月連続となったが、2カ月連続で指数が改善。製造業は33.6から37.6に、非製造業は35.1から39.5にそれぞれ上昇した。

　業種別では、「電気製品」が節目の50を上回ったほか、ほぼすべての業種で改善した。項目別では、「業績」が24.2→31.1、「生産」が27.6→37.4、「雇用」が39.6→41.2、「投資」が44.5→45.6、「受注」が25.8→33.4にそれぞれ上昇。一方で「生産コスト」は46.0→43.3に低下した。

　国内で新型コロナウイルスの流行が終息に向かい、経済活動制限の緩和が進んだことがプラスに影響。生産や受注が改善した。ただ、消費者の購買力低下とソーシャルディスタンス（社会的距離）措置で企業業績が伸び悩み、雇用はわずかな改善にとどまった。

　ビジネス・センチメント指数の3カ月後見通しは47.0に上昇し、前月の41.1を上回った。経済活動の制限緩和が好感され、「電気製品」「自動車」「食品」などの一部業種で50を上回ったものの、新型コロナが事業に悪影響を与えるとの懸念が強く、4カ月連続で好感圏外となった。


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