英系市場調査会社カンター・ワールドパネル（タイランド）とタイ・デジタル広告協会の共同調査で、2020年の国内デジタル広告支出は221億8600万バーツ（約750億円）となり、前年比13％増にとどまるとの見通しが示された。新型コロナウイルスの感染拡大を受け、外出を控える人のデジタル利用が追い風となる一方、購買力の低下を受けた自動車や不動産、サービス（観光・ホテル）などの業種で支出がマイナスとなる見通し。19年の16％増から伸びが減速すると予測される。26日付クルンテープ・トゥラキットなどが伝えた。

　業種別では、自動車が30億3100万バーツで最多となり、以下、スキンケア（20億2800万バーツ）、通信（19億6900万バーツ）、銀行（13億9800万バーツ）、非アルコール飲料（13億3500万バーツ）が続く見通し。新型コロナの影響により自宅で作業するテレワークの増加を背景に、通信は伸び率が32％に達すると見込む。

　国内デジタル広告支出はこれまで、17年が31％増の124億200万バーツ、18年が36％増の169億2800万バーツと大きく伸びていた。ただ、市場規模が大きくなったことで、19年は16％増の195億5500万バーツに減速。今後も成長自体は堅調に推移するものの、伸び率は低下傾向にあるという。


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