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  ニュース     2025/12/10 20:57 NEW!!

ベトナム:複合企業ビングループ、インド南部で30億ドル投資へ 無料記事

 コングロマリット(複合企業)大手のビングループは9日、インド南部テランガナ州で30億米ドル規模の投資を行うと発表した。州政府と同日に覚書を交わしており、都市開発から電動モビリティー、観光・娯楽、医療、教育、再生可能エネルギーなど多岐にわたる事業を一体的に展開する。

 都市開発分野では、新都市「ビンホームズ・スマートシティー」(面積1080万平方メートル)を整備し、約20万人の居住を想定する。低層・高層住宅を組み合わせ、国際基準の学校や病院、公共空間も建設。持続可能な都市計画と緑地配置を重視し、約1万人の雇用創出も見込む。

 電動モビリティーでは、グループの電気自動車(EV)メーカーであるビンファストの車両を使ったインド初の大規模EVタクシー事業を展開する計画。同州全域で自社の「GSM」ブランドによる電動輸送網を構築するほか、EV充電網「Vグリーン」を整備し、将来のEV生産事業の可能性も検討する。

 インフラ・社会サービス領域では、70万平方メートルの土地に幼稚園から高校までの一貫校や国際総合病院を整備し、医療・教育面での受け皿を強化する。観光・娯楽分野では、遊園地や動物園を一体化した総合娯楽施設(350万平方メートル)を建設し、州都ハイデラバードを中心に観光産業の高度化と雇用吸収を図る。

 再エネ分野では、500メガワット(MW)級の太陽光発電所を開発し、都市や産業、モビリティー向けに電力を供給する。また道路インフラの整備にも参画し、州政府と共同で都市空間拡張に向けた長期ビジョンを描く。

 州政府はこの事業を「持続可能な都市開発とEV導入を支える象徴的投資」と評価。用地確保や許認可手続きの円滑化、マスタープラン(基本計画)策定支援、インフラ接続や優遇措置検討などで全面協力する姿勢を示した。ビングループは、EV組立工場を持つ南部タミルナドゥ州に続き、インドでの事業基盤を一段と強化する。


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