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  ニュース     2025/08/31 20:59 NEW!!

フィリピン:中銀が3会合連続で利下げ、外部環境に警戒感 無料記事

 フィリピン中央銀行は8月28日、金融政策決定会合の結果、政策金利である翌日物借入金利(リバースレポレート)を0.25ポイント引き下げ、5.00%に改めると発表した。利下げは今年3回目で3会合連続。物価動向が安定する一方で、外部環境の不透明感を踏まえ、2024年8月からの緩和的な金融政策を継続した。

 中銀は今回、25年のインフレ率予想を1.7%に据え置いた。26年は3.3%、27年は3.4%を見込み、総じてインフレ見通しは安定していると評価。ただ、電力料金の改定やコメ輸入関税の引き上げがインフレ上昇圧力になる可能性があると指摘した。

 一方で、米国の通商政策をめぐる不透明感が世界貿易や投資を抑制し、世界経済の減速を通じてフィリピン経済の下押し圧力となる恐れがあるとした。国内需要は堅調さを維持しているものの、外部リスクに対しては警戒が必要との認識を示した。

 中銀は、新型コロナウイルス禍で翌日物借入金利を過去最低の2.00%まで引き下げた後、22年から利上げに転じ、24年までに6.50%まで引き上げた。その後、24年8月から利下げに転じ、12月までに3会合連続で計0.75ポイント引き下げ、25年も4月と6月に0.25ポイントずつ利下げを実施していた。


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