シンガポール経済開発庁（EDB）が26日発表した2025年7月の鉱工業生産指数（19年＝100）は134.4となり、前年同月比で7.1％上昇した。前年同月を上回るのは13カ月連続で、伸び率は前月から横ばい。主力の電子（13.1％上昇）が前月を上回る伸びとなった一方、バイオ医療（0.2％上昇）が鈍化した。全体の指数は季節調整済みの前月比では8.2％上昇し、2カ月ぶりのプラスとなった。

　6分野のうち一般製造（9.7％低下）を除く5分野が前年同月比で上昇した。電子では、主力の半導体（9.6％上昇）が前月から加速し、情報通信機器・消費者電子機器（86.8％上昇）も大幅増が続いている。コンピューター周辺機器・データ記憶装置（4.2％低下）は3カ月連続のマイナスとなったが、下落幅は前月から縮小した。

　電子以外では、輸送エンジニアリング（15.8％上昇）が6カ月連続の2桁増で、特に航空機MRO（整備・修理・分解点検）サービスが好調となっている。精密エンジニアリング（9.6％上昇）は半導体装置などの生産増により前月から加速した。一方、バイオ医療はプラスを維持したものの、医薬品の伸び悩みで前月から大きく減速した。

　一般製造は飲料やベーカリー製品などの落ち込みで7カ月連続の前年割れを記録。ただ下げ幅は前月から縮小した。


内容についてのお問い合わせは＜info@ashuir.com＞まで。