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  ニュース     2025/07/20 23:55

アセアン:カンボジアの縫製品輸出、上半期は22%増 無料記事

 カンボジア関税消費税総局(GDCE)によると、2025年上半期の同国の縫製品・履物・旅行用品(GFT)輸出額は前年同期比22%増の73億8000万米ドルだった。クメールタイムズが伝えた。

 品目別では、◆縫製品・繊維=22%増の52億8300万米ドル◆履物=33%増の10億3000万米ドル◆旅行用品=13%増の10億6800万米ドル――といずれも2桁増を記録。主な輸出先は引き続き米国、欧州連合(EU)、カナダ、日本となっている。

 GFT輸出は年初から好調だが、米国による新たな関税措置への懸念も広がっている。トランプ政権は7月8日、カンボジア製品に対して36%の関税を課す方針を発表。8月1日付での発効が予定されている。当初発表した49%からは引き下げられたものの、4月から暫定的に課されていた10%からは大幅な上昇となる。これについて商工会議所のリム・ヘン副会頭は、「周辺国も同様の関税に直面しており、過度に懸念する必要はない」との見解を示した。

 政府は、米通商代表部(USTR)との継続的な対話により、関税のさらなる見直しを引き出せる可能性があるとして楽観的な姿勢を崩していない。商業省のペン・ソビチート報道官は、「米国は依然として主要市場だが、中国や韓国との自由貿易協定(FTA)や、東アジア地域包括的経済連携(RCEP)などを通じた市場の多角化を進めている」と述べた。

 カンボジアのGFT産業は同国最大の外貨獲得産業で、工場は約1600カ所、労働者は91万3000人に上る。24年のGFT輸出額は前年比23%増の139億2000万米ドルだった。


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