シンガポール経済開発庁（EDB）が26日発表した2025年11月の鉱工業生産指数（19年＝100）は148.8となり、前年同月比で14.3％上昇した。前年同月を上回るのは3カ月連続。前月と同様に医薬品のけん引でバイオ医療（79.3％増）が大きく伸びたほか、主力の電子製品（8.9％増）もプラスを維持した。ただ全体の指数は季節調整済みの前月比では10.2％低下し、3カ月ぶりのマイナスとなった。

　6分野のうち一般製造（4.8％低下）を除く5分野が前年同月比で上昇した。バイオ医療では医薬品有効成分の増産で医薬品（124.3％上昇）が急伸。医療器具の需要も好調だった。

　電子ではサーバー関連製品の伸びを背景に情報通信機器・消費者電子機器（87.7％上昇）が引き続き大きく拡大。また、主力の半導体（4.9％上昇）は3カ月連続のプラスだった。ほかに輸送エンジニアリング（24.2％上昇）では航空機部品などの生産が増え、精密エンジニアリング（2.4％上昇）は電子関連のコネクターや電源ケーブルなどが拡大した。

　一方、一般製造は紙容器や金属構造物の落ち込みで11カ月連続の前年割れを記録。ただ下げ幅は前月から縮小した。


内容についてのお問い合わせは＜info@ashuir.com＞まで。