マレーシア統計局が19日発表した貿易統計によると、2025年11月の輸出額は前年同月比7.0％増の1349億7390万リンギ（約5兆1500億円）だった。前年同月を上回るのは5カ月連続。主力の電気・電子製品（15.0％増）は前月から伸びが鈍化したものの、2桁増を維持して全体をけん引した。全体の輸入額は15.8％増の1288億5790万リンギに拡大し、過去最高額を更新。貿易収支は61億1670万リンギの黒字だった。

　輸出は品目別で、全体の4割超を占める電気・電子製品が14カ月連続のプラス。東南アジア諸国連合（ASEAN）向けなどが伸びた。ほか、光学・科学機器（33.8％増）が前月に続く30％超の増加となり、天然ゴム（8.5％増）や機械・部品（5.2％増）などもプラスだった。一方、パーム油（2.0％減）は落ち込んだ。

　主要国・地域への輸出では、最大の米国（0.9％減）が前年割れだったものの、2番目に大きいシンガポール（4.1％増）や3番目の中国（9.3％増）が拡大。シンガポール向けはパーム油関連や原油、鉄鋼の伸びが輸出増に貢献した。日本（4.9％減）は2カ月ぶりのマイナスに転じた。

　輸入は品目別で最大の電気・電子製品（44.4％増）の伸びが加速。一方、鉄鋼（2.0％減）は足元で落ち込みが続いている。国別では全体の4分の1近くを占め最大の中国（33.3％増）が大きく拡大し、日本（6.3％増）は3カ月連続のプラスだった。

　1～11月の累計は、輸出額が前年同期比6.1％増の1兆4537億3720万リンギ、輸入額が5.6％増の1兆3211億7960万リンギ、貿易収支が1325億5760万リンギの黒字だった。


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