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  ニュース     2025/04/17 20:54

インドネシア:現代自と国営石油、西ジャワで廃棄物から水素製造へ 無料記事

 韓国の現代自動車グループは15日、廃棄物を原料とする水素(W2H)の生産拠点を西ジャワ州に整備すると発表した。韓国で実証試験を終えたW2H技術を海外初展開するもので、インドネシアの国営石油プルタミナやエネルギー・鉱物資源省、国家開発計画省(バペナス)と連携し、バリューチェーン(価値の連鎖)の構築を進める。

 ジャカルタで開かれた「グローバル水素生態系サミット2025」で実行計画を発表した。同州バンドン市郊外のサリムクティ埋立地で発生するバイオガスを利用し、グループ会社の現代ロテム製の改質装置で低炭素水素を製造する。同埋立地では、市内で発生する廃棄物の約8割に当たる日量1500トンが処理されている。

 水素製造施設の着工は年内を予定。一方、プルタミナが展開する圧縮天然ガス(CNG)充てん所などの既存施設内で27年までに水素充てん施設を設ける。これらのインフラ整備を完了後、水素の製造から輸送、充てんに至るまでのサプライチェーン(供給網)を完成させる。

 現代自動車グループは、韓国の忠州市で行ったW2H実証事業を基盤に、アジア市場への展開を加速させる方針。水素事業ブランド「HTWO」を軸に、生産から活用までの包括的な水素バリューチェーンを構築し、域内での水素社会実現を目指す。

 なお現代自動車は、燃料電池車(FCV)の研究を1998年に開始。13年に燃料電池車のスポーツ多目的車(SUV)「ツーソンixヒューエルセル」、18年にSUV「NEXO」を発売した。また燃料電池車ブランドの「HTWO」を立ち上げ、韓国と中国に商用車を展開している。


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