国立ハノイ国家大学傘下のベトナム経済政策研究所（VEPR）は20日、2024年の国内総生産（GDP）成長率が5.85～6.01％になるとの予想を発表した。23年の5.05％からは加速するものの、消費の伸びが鈍く、政府目標の6.0～6.5％を下回る可能性が高いとした。ザ・インベスターが20日付で伝えた。

　24年第1四半期の成長率は5.66％で、20年以降の第1四半期では最高を記録した。VEPRは、第2四半期には6.0％に加速し、上半期を5.8％で終えると予想している。ただ通年では、消費の伸び鈍化が足かせとなり、基本シナリオでは上半期からほぼ横ばいの5.85％を見込むとした。最良シナリオでは6.01％が見込まれるが、◆主要な外国通貨との金利差縮小◆貿易黒字240億米ドル以上◆公共・民間投資の加速◆インフレ5％未満――が条件で、これらを満たしても成長率は政府目標レンジの下方（6.0％）をやや上回る程度としている。

　なお24年1～5月の小売・サービス業売上高は名目ベースで前年同期比8.7％増加したが、価格要因を除いた実質ベースでは5.2％どまり。23年1～5月の9.3％増を下回っている。


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