【亜州ビジネス編集部】シンガポール統計局が4日発表した2023年6月の小売業売上高指数（名目、17年＝100）は98.1となり、前年同月比で1.1％上昇した。前年同月を上回るのは5カ月連続。ただ、上昇幅は4カ月連続で縮小した。原油価格の低下を背景に給油所（18.2％低下）の落ち込みが加速したほか、自動車（8.3％低下）が再びマイナスに転じた。全体の指数は季節調整済み前月比で0.2％上昇した。

　14業種のうち11業種が前年同月比でプラスとなり、前月の9業種から増えた。上昇率は食品・アルコール飲料（30.7％上昇）が最も高く、アルコール飲料の需要の伸びがけん引した。ほか、コンピューター・通信機器（9.4％上昇）は伸びが拡大。スーパーマーケット（1.2％上昇）など3分野は前月のマイナスからプラス転換した。一方、自動車は2カ月ぶりに前年を割り込み、百貨店（0.1％低下）もマイナスだった。

　6月の小売売上高（推計）は1.1％増の38億4700万シンガポールドル（約4090億円）。うちインターネット通販が占める割合は12.7％となり、前月から0.8ポイント上昇した。食品飲料サービス売上高（推計）は7.2％増の9億5600万シンガポールドルで、航空機内食などのケータリング部門が3割増と伸びが大きかった。


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