電子機器受託製造サービス（EMS）の米ジェイビルは8日、北部ペルリス州に建設した新工場を開所したと発表した。同社にとりマレーシア6カ所目の工場で、電子製品やプリント基板（PCB）、機械の組立生産、試験、梱包（こんぽう）業務を拡大する。

　タイ国境に近いチューピン・バレー産業地域（CVIA）の約9390平方メートルの敷地に建設した。工場面積は約4180平方メートル。2022年に着工し、昨年に完成していた。CVIAでは初の外資系工場で、北部地域の電気・電子産業のエコシステム（生態系）強化につながると期待されている。

　同社は米フロリダ州に本拠を置き、世界25カ国以上に生産拠点を展開。約14万人を雇用し、医療機器や自動車、通信機器などに使われる電気機器類の受託生産を手掛けている。

　なおCVIAは、マレー半島北部のペルリス州、ペナン州、ケダ州、ペラ州の4州を対象としたマレーシア北部回廊経済地域（NCER）の一部分として開発が行われている。開発面積は約10万平方キロメートルで、主にグリーン製造業と、イスラム教の戒律に沿うハラル産業、再生可能エネルギー、電気自動車（EV）の投資を呼び込みたい考え。ペルリス州では30年までの工業化・高所得化につながると期待されている。


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