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  ニュース     2023/05/25 21:59

シンガポール:1QのGDP成長率0.4%に減速=確定値 無料記事

 貿易産業省は25日、2023年第1四半期の実質国内総生産(GDP、確定値)成長率が前年同期比0.4%だったと発表した。速報値の0.1%から上方修正した格好で、プラス成長は9四半期連続。ただ前四半期の2.1%からは減速した。新型コロナウイルス流行後に初めてプラス成長となった21年第1四半期以降では最も低い伸びで、世界的な物価高による需要減退を受け、製造業の落ち込みが加速したことが響いた。
 成長率を産業別にみると、製造業がマイナス5.6%で前四半期のマイナス2.6%から下げ幅を拡大し、全体を押し下げた。建設業はプラス7.2%、サービス業はプラス2.0%とプラス成長を維持したものの、共に前四半期から減速した。
 製造業では6分野のうち輸送エンジニアリングを除く5分野で生産が縮小した。一方、建設業は民間・公共事業とも好調。サービス業では、新型コロナ禍明けで海外からの来訪者が増えたことで、宿泊が21.9%、外食サービスが12.2%と大きく伸びた。小売りは2.5%のプラスだった。
 第1四半期の成長率は季節調整済み前四半期比でマイナス0.4%。3四半期ぶりのマイナスとなった。産業別では建設業がプラス0.6%で前四半期から減速。サービス業はプラス0.5%で、2四半期ぶりにプラス転換した。製造業はマイナス4.8%と2四半期ぶりのマイナスに転落した。
 貿産省は今回、23年の成長率予想を0.5〜2.5%に据え置くと発表。中国の新型コロナ関連規制緩和が国内の観光業や航空業に好影響を与えると予想する一方、世界的な景気低迷で半導体などの輸出が鈍化するとみている。またロシア・ウクライナ戦争の長期化や、米国での複数の銀行破綻など金融部門で先行き不安が浮上し、懸念は拭えないとしている。


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