【亜州ビジネス編集部】シンガポール統計局が5日発表した2023年5月の小売業売上高指数（名目、17年＝100）は102.8となり、前年同月比で1.8％上昇した。前年同月を上回るのは4カ月連続。ただ、上昇幅は3カ月連続で縮小した。原油価格の低下を背景に給油所（18.2％低下）の落ち込みが加速したほか、百貨店（0.6％低下）などがマイナスに転じた。
　14業種のうちプラスは9業種となり、前月の10業種から減った。上昇率は食品・アルコール飲料（24.9％上昇）が最も高く、化粧品・洗面用品・医療用品（13.1％上昇）も2桁上昇を確保。ただ、両業種とも前月からは伸びが鈍化した。百貨店は22年3月以来、1年2カ月ぶりのマイナス。スーパーマーケット・ハイパーマーケット（2.2％低下）と娯楽用品（6.9％低下）も前月のプラスからマイナスに転じた。一方、自動車（2.3％上昇）は2カ月ぶりのプラスとなった。
　5月の小売売上高（推計）は1.8％増の40億3100万シンガポールドル（約4320億円）。うちインターネット通販が占める割合は11.8％となり、前月から0.1ポイント低下した。食品飲料サービス売上高（推計）は8.5％増の9億9400万シンガポールドルで、航空機内食などのケータリング部門が6割増と伸びが大きかった。


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