シンガポール経済開発庁（EDB）が25日発表した2024年9月の鉱工業生産指数（19年＝100）は137.4となり、前年同月比で9.8％上昇した。前年同月を上回るのは3カ月連続となる。ただ、前月（22.0％）からは伸びが鈍化した。主力の電子（1.9％上昇）が3カ月連続でプラスを維持したものの、前月を大幅に下回る伸びだった。季節調整済みの前月比では横ばいだった。

　6分野のうち電子など5分野で前年同月を上回った。電子では主力の半導体（3.1％上昇）の伸びが、前年反動で大幅増だった前月から縮小。ほか、情報通信機器・消費者電子機器（23.0％低下）がプラスからマイナスに転じた。一方、コンピューター周辺機器・データ記憶装置（25.8％上昇）は伸びが加速した。

　電子以外では、バイオ医療（62.0％上昇）が7カ月ぶりにプラス転換。特に医薬品の生産が大幅に増えた。精密エンジニアリング（14.7％上昇）は半導体前工程装置のけん引で前月から伸びが加速。一般製造（8.1％上昇）は食品・飲料・たばこなどが好調だった。

　一方、輸送エンジニアリング（1.9％低下）はマイナスに転じた。航空分野や海洋分野が落ち込んだ。


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