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  ニュース     2023/07/16 21:59

シンガポール:2Qの経済成長率0.7%、4四半期ぶり加速=速報値 無料記事

【亜州ビジネス編集部】貿易産業省は14日、2023年第2四半期の実質国内総生産(GDP、速報値)成長率が前年同期比0.7%だったと発表した。プラス成長は10四半期連続で、前四半期の0.4%を上回り、4四半期ぶりに伸びが加速した。世界的な景気後退による輸出低迷で製造業が引き続きマイナス成長だったものの、建設業とサービス業の好調が補った。

 成長率を産業別にみると、製造業がマイナス7.5%で前四半期のマイナス5.3%から下げ幅を拡大し、全体を押し下げた。建設業は6.6%(前四半期=6.9%)、サービス業は3.0%(同1.8%)とプラス成長を維持した。

 製造業では、航空関連などが好調な輸送エンジニアリングを除く各部門で生産が縮小した。一方、建設業は民間・公共事業とも好調で、サービス業は全ての部門でプラス。サービス業では観光業の回復などで宿泊・外食・不動産・管理支援サービスが6.1%と最も伸びた。ほか、卸小売り・運輸・倉庫が2.6%と、前四半期のマイナス0.7%からプラス転換した。

 第2四半期の成長率は季節調整済み前四半期比でプラス0.3%。2四半期ぶりのプラスとなった。産業別では製造業がマイナス1.3%で、2四半期連続の減少。ただ下げ幅は前四半期の4.5%から縮小した。建設業はプラス2.6%で、前四半期の0.3%から伸びが加速。サービス業はプラス1.3%で、前四半期の0.4%から加速した。

 貿産省は5月、23年の成長率予想を0.5〜2.5%に据え置くと発表。中国の新型コロナ関連規制緩和が国内の観光業や航空業に好影響を与えると予想する一方、世界的な景気低迷で半導体などの輸出が鈍化するとみている。

 なおシンガポール金融管理局(MAS)は4月、21年後半からインフレ抑制に向けて続けてきた金融引き締めを休止し、金融政策の軸足をインフレ抑制から景気維持に移すとしている。


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