【亜州ビジネス編集部】シンガポール企業庁が16日発表した2023年5月の輸出額（石油と再輸出を除くNODX）は、前年同月比14.7％減の142億9482万シンガポールドル（約1兆5000億円）だった。前年同月を下回るのは8カ月連続。主力の電子製品（27.2％減）の減少幅が拡大し、全体を押し下げた。
　電子製品は10カ月連続の前年割れ。同分野の5割近くを占める集積回路（IC、39.2％減）や、IC部品（48.7％減）、プリント基板アセンブリー（PCBA、32.4％減）の落ち込みが大きかった。一方、消費者電子製品（19.5％増）は21年6月以来、約2年ぶりのプラスに転じた。非電子製品（10.7％減）は8カ月連続のマイナス。特殊機械（23.4％減）や、石油化学製品（22.8％減）、前月に大幅増だった医薬品（14.0％減）が大きく落ち込んだ。
　国・地域別の輸出では、最大輸出先の中国（3.7％増）と2番目に大きい米国（4.8％増）でプラスとなったものの、他の主要国・地域は軒並み2桁のマイナスだった。香港やマレーシアへの輸出ではICが半減している。対日輸出は24.0％減と3カ月連続の前年割れ。電子製品が25.4％減、非電子製品が19.3％減だった。


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