【亜州ビジネス編集部】シンガポール経済開発庁（EDB）が26日発表した2023年11月の鉱工業生産指数（19年＝100）は118.5となり、前年同月比で1.0％上昇した。前年同月を上回るのは2カ月連続となる。ただ、前月（7.6％）からは伸びが鈍化。主力の電子（8.2％上昇）などが減速したほか、バイオ医療（0.7％低下）がマイナスに転じた。季節調整済みの前月比では7.8％低下と、3カ月ぶりのマイナスだった。
　6分野のうち電子など4分野が前年同月比でプラス。電子では半導体（7.3％上昇）が3カ月連続のプラスだったものの、前月の伸びを下回った。電子以外では、化学（2.7％上昇）が1年4カ月ぶりのプラスを回復。人の移動の活発化に伴い航空燃料の需要が拡大したほか、香料の生産が増えた。
　一方、精密エンジニアリング（14.1％低下）は9カ月連続のマイナス。プラスチック・金属精密部品の生産が低調に推移しているほか、半導体設備の生産も落ち込んだ。バイオ医療はバイオ製品や医薬品有効成分の生産減で、2カ月ぶりの前年割れとなった。


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