詳細
検索
期間
亜州リサーチFacebook公式ページ 亜州リサーチYoutube公式チャンネル

  ニュース     2025/03/18 20:57

インドネシア:ムルデカと中国GEMの製錬所、EV電池材料を初出荷 無料記事

 鉱山開発のムルデカ・コッパー・ゴールド傘下でニッケル製錬を手掛けるムルデカ・バッテリー・マテリアルズは、中部スラウェシ州に新設したニッケル製錬所から電池材料のMHP(ニッケルコバルト混合水酸化物)を初出荷したと発表した。廃電池リサイクルを手掛ける中国の格林美(GEM)との合弁事業で、電気自動車(EV)電池向けに供給する。

 低品位鉱から製錬する高圧硫酸浸出(HPAL)技術の製錬所をインドネシア・モロワリ工業団地(IMIP)内に建設。昨年12月に第1期の稼働を開始し、今月にまず8500トンを初出荷した。第1期の年産能力(ニッケル純分)は2万トン。6月までに第2期を稼働させて3万トンに引き上げる。

 原料のラテライト鉱は、ムルデカ・コッパーが近隣で操業するSCM鉱山(南東スラウェシ州)から長期契約で調達する。同社は鉱山で選鉱場の建設を進めており、予定通り今年6月までに完成する見通し。鉱山から製錬所へは、鉱石を液体と混ぜて泥状にしたものをパイプラインで運ぶ。

 製錬所は合弁会社のESGニューエナジーマテリアルが操業する。同合弁にはムルデカ・バッテリーが55%、格林美が45%を出資。合弁契約を交わした2023年の発表によると、製錬所への投資額は6億米ドルとされる。


内容についてのお問い合わせは<info@ashuir.com>まで。

関連ニュース

関連産業レポート