【亜州ビジネス編集部】再生航空燃料（SAF）世界最大手であるフィンランドのネステは17日、16億ユーロ（約2380億円）を投資した西部トゥアス地区の製油所拡張が完了したと発表した。年産能力が260万トンに倍増し、チャンギ空港へのSAF供給能力が強化された。

　SAFは最大で年100万トンが生産可能となった。トゥアスで製造するSAFを近隣のブレンディング工場に送り、ジェット燃料と混合した上で航空会社に供給する。リサイクル燃料を混ぜない場合に比べ、LCA（ライフサイクルアセスメント）ベースで二酸化炭素（CO2）排出量を80％抑えられるとしている。

　ネステは2023年末までにオランダ・ロッテルダムの製油所を完成させて、グループ全体のSAF年産能力を150万トンに高める計画。さらに、26年第1四半期までにロッテルダム製油所を拡張し、全体で220万トンに引き上げる。

　同社は50年までのカーボンニュートラル（温暖化ガス排出実質ゼロ）実現を目標に掲げており、グリーン経済の発展を目指すシンガポールの「グリーンプラン2030」にも貢献したいとしている。


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