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  ニュース     2020/05/19 20:59

ベトナム:3月末の不良債権比率1.77%、抑制目標クリア 無料記事

 ベトナム中央銀行によれば、2020年3月末時点の国内金融システムの不良債権比率は1.77%で、3%以下を維持する目標を達成した。新型コロナウイルス流行が経済に打撃を与えているものの、金融機関は不良債権を適度に処理しており、金融システムの健全性を保っている。ベトナムネットが伝えた。
 金融機関は20年第1四半期に総額26兆9400億ドン(約1250億円)の不良債権を処理。これにより12年以降の累積処理額は1077兆ドンに上った。グエン・マイン・フン中銀総裁は、金融機関による不良債権の処理状況を評価。また国家債権買取会社(VAMC)に売り渡してまだ処理されていない債権について、早期に買い手が付くための努力をするよう指示した。
 なお大手格付会社のムーディーズは、新型コロナによる経済的影響が長引けば、ベトナムの製造業や観光業などで不良債権が増えるとの予想を示した。一方、ベトナムの銀行業界については、より高い自己資本比率を求める金融機関の国際統一基準「バーゼル2」の適合有無が重要になると指摘。ベトナム中銀が20年中に、バーゼル2に適合した銀行に対して融資上限の拡大を認めるとみられることから、適合有無が今後の金融機関の業績を左右するとみている。


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