【亜州ビジネス編集部】シンガポール統計局が23日発表した2021年11月の消費者物価指数（CPI）上昇率は、前年同月比で3.8％だった。前月を0.6ポイント上回り、13年2月以来、8年9カ月ぶりの高水準を記録。民間道路輸送（17.9％）と、サービス（1.9％）の上昇がけん引した。住居（2.7％）と民間道路輸送を除くコア指数は1.6％と、19年1月以来の高さだった。

　電気・ガス（10.0％）は、電力の標準料金プランを利用する世帯が減少したことで伸びが加速。食品（1.9％）は肉や野菜などの上昇によって前月から0.2ポイント加速した。

　CPIは1〜11月の平均で2.2％だった。シンガポール金融管理局（MAS）と貿易産業省は、最近数カ月の民間輸送コストの急上昇を受けて、21年通年のCPI上昇率見通しを2.3％へと前月から0.3ポイント上方修正した。一方、コア指数上昇率は0.9％と、前月から0.1ポイント下方修正。22年はCPI上昇率が1.5〜2.5％、コア指数が1.0〜2.0％と従来予測を据え置いた。


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