シンガポール企業庁が17日発表した2022年5月の輸出額（石油と再輸出を除くNODX）は、前年同月比12.4％増の168億3152万シンガポールドル（約1兆6300億円）だった。プラスは18カ月連続で、伸び率は前月の6.4％から加速。電子製品の2桁増が続いているほか、非貨幣用金の急伸などが輸出額を押し上げる要因となった。

　電子製品（12.9％増）は18カ月連続のプラスで、21年3月以降は2桁増を維持している。電子の5割を占める集積回路（IC）が26.6％増となり、全体をけん引。電子の国別輸出はマレーシア向けが2.0倍、台湾向けが3.4倍に拡大した。非電子製品（4.6％増）は9カ月連続のプラス。非貨幣用金が4.4倍に増えたほか、特殊機械（26.4％増）や計測機器（38.0％増）などの伸びが輸出増に寄与した。

　主要国・地域への輸出は、東南アジア向けが好調。インドネシアが41.4％増、タイが28.8％増、マレーシアが27.9％増だった。最大の中国向けは0.2％増と、小幅ながら2カ月ぶりのプラスを回復。前月は、新型コロナウイルス対策のロックダウン（都市封鎖）が中国各地で実施される中、8カ月ぶりに前年を割り込んでいた。対日輸出は15.4％増で、11カ月連続のプラス。電子製品（14.7％増）、非電子製品（15.5％増）ともに前年同月を上回った。


内容についてのお問い合わせは＜info@ashuir.com＞まで。