詳細
検索
期間
亜州リサーチFacebook公式ページ 亜州リサーチYoutube公式チャンネル

  ニュース     2021/10/31 20:58

シンガポール:21年の成長予想、6〜7%に据え置き=MAS 無料記事

【亜州ビジネス編集部】シンガポール金融管理局(MAS)は10月28日、2021年の国内総生産(GDP)予想を従来の6〜7%に据え置くと発表した。22年の成長率は4〜5%に鈍化すると予想するが、それでも新型コロナウイルス流行前の数年間の平均2〜3%を上回るとみている。

 GDP成長率は、21年第1〜3四半期に前年同期比でプラスを維持。第1四半期から順に1.5%、15.2%、6.5%だった。新型コロナ再流行で21年も経済・社会活動を制限するサーキットブレーカーが講じられたものの、20年ほど規制が厳格でないことから、経済への影響は比較的少なかった。MASは、第3四半期の生産額はコロナ前の水準に戻ったとしている。

 経済回復をけん引するのは輸出業で、同産業の生産額はコロナ前を10%上回っている。一方で内需はコロナ前より10%低い。観光業も低調で、観光収入はコロナ前から半減している。

 MASは、国内経済の回復に伴い、労働市場も改善を続けると予想。9月の失業率は2.6%で、前月から0.1%ポイント低下している。

 一方、21年のインフレ率は2%前後、22年は1.5〜2.5%を予想。新型コロナ流行に伴う世界的なサプライチェーンの混乱やコモディティー価格の上昇でインフレ圧力が高まっているとした。ただ新型コロナ感染者の減少に伴い、物流の停滞は来年初めには解消されると予想。MASは3年ぶりに金融引き締めに転じる決定を10月14日に下しており、対策に乗り出しているとした。


内容についてのお問い合わせは<info@ashuir.com>まで。

関連ニュース

関連マクロ統計